みなさん、こんにちは!
長らくブログをお休みしていました、すみません💦
ドイツ在住も7年目となり、今ではドイツ人夫と結婚し、ドイツで出産&1歳の娘がいます。
今回の記事では、私がドイツ語学習の経験についてお話すると同時に、日本語とドイツ語の違いも徹底的に比較していきたいと思います。

日本人にとってドイツ語を学ぶのはどうなのか?

ドイツ語と日本語、どっちの言語が難しいのか?

日本人にとってドイツ語のどんな部分が特に難しいのか、逆にドイツ語を話す人にとって日本語を学ぶときにどんな壁があるのか?
ドイツ語学習は日本人としてドイツ語を学ぶことだけが重要視されがちですが、逆にドイツ人が日本語を学ぶ際に難しいことを知ることで、日本人としてドイツ語を学ぶにあたりどう気をつけたらいいのか分かってきます。
当記事は、ドイツ語と日本語を徹底比較することにより、効率的なドイツ語の勉強法を導いていこう!というのが目的となっています。
ちなみに、当記事の内容は私がドイツ語で話しているYouTubeの動画を元に作成しています。
動画内にも日本語字幕がついていますし、YouTubeの字幕をオンにしたらドイツ語字幕も表示されますので、よければドイツ語学習にも使って下さい。
よければチャンネル登録やコメントもお願いします🎵今後もYouTubeやブログを続けていく励みになります。
それでは、ドイツ語と日本語を徹底比較していきましょう!
1. 私のドイツ語学習の道のり

まずはこれまで私がどのようにドイツ語を学んできたのか、そしてどんな経験をしてきたのか、お話ししたいと思います。
私が独学でドイツ語を勉強し始めたのは、確か2013年頃だったと思います。
ただその頃は日本で正社員として仕事をしていたので勉強する時間がほとんどありませんでした。
日本では大学でドイツ語を学ぶ人もいますが私はそうではなく、最初はほとんど独学でドイツ語を勉強していました。
2018年にドイツに移住しましたが、その前に2015年~2016年の間にワーキングホリデーで1年間ドイツに滞在していました。
その間2つの語学学校に通い、A1~B2までのコースを受講し、合計約5ヶ月間集中的にドイツ語を学びました。
でもドイツ語の勉強は簡単ではありませんでした。ワーホリ中に「ドイツ語は難しすぎる」と思って、勉強を途中で諦めた時期もありました。
それに当時の私は英語もほとんど話せず、20歳になるまで海外に興味を持ったこともありませんでした。そのため、ドイツ語を学ぶのは私にとってさらに大変なことでした。
そんな私ですが、2018年に再びドイツへ来てそれ以来ずっとドイツで暮らしています。
その間2ヶ月間C1の語学コースに通ったり、仕事を探したり、ドイツ人の夫と結婚したり、ドイツ語の試験を受けたり、プログラマー(Fachinformatikerin für Anwendungsentwicklung)の職業転換訓練(Umschulung)を受けたりしました。
そして今は1歳の娘のママでもあります。

文法などの基礎的な部分は語学学校の集中コースで学んだと思います。それ以外の部分は日常生活の中で少しずつ身につけていきました。
また、私のドイツ語が大きく伸びたのは2年間の職業転換訓練(Umschulung)の間だったと思います。
ドイツ語ネイティブと同じように、ITをすべてドイツ語で学び、最終的に一発で試験に合格し、IHKの国家資格を取得しました。職業転換訓練で必要だったドイツ語ももちろん独学で身につけました。
例えば、この本をドイツ語で読んだこともあります。
全部(1000ページ超える本)読んだわけではないですが、ドイツ語の専門用語をたくさん学ぶことができました。ただ、大人になってから外国語を学ぶのは、やはり簡単ではないなと改めて感じました。
私が実際に使ったドイツ語の教材や勉強法については、この記事の後半で紹介します!
またドイツ語を学んでいるうちに、ドイツ人が日本語を学ぶときに間違えやすいポイントにも気づきました!もちろん、その逆も然りです。それについても、これからお話ししていきますね!
2. ドイツ語と日本語の比較

2-1. 文字
ドイツ語の文字はラテン文字を基にしており、日本人にとっては比較的学びやすいです。
なぜならアルファベットは26文字しかなく、覚える負担が少ないからです。ただし「ä、ö、ü 」のウムラウトや「 ß 」など、英語にはない特殊な文字があり最初は戸惑うこともあります。
しかしすでに英語を学んでいる人にとっては少しの追加学習で済むため大きなアドバンテージだと思います。
それに対し日本語の文字は非常に複雑です。
ひらがな・カタカナ・漢字の3つの文字体系があり、特に漢字は大きな壁となります。漢字には複数の読み方や意味があり、日常生活を問題なく送るためには2000字以上の漢字を覚える必要があります。
日本では小学校から中学3年生までの間に漢字を学びます。一般的に使われる「常用漢字」は「2136字」と定められていますが、特に大学を卒業した人などはそれ以上の漢字を知っていることが多いと思います。
日本人には想像しにくいことですが、日本語を学ぶ外国人の多くがカタカナに苦戦することが多いようです。
私たち日本人にとってカタカナは簡単ですが、主に外来語や特定の強調表現に使われるため、外国人にとってはその使い方が分かりにくいようです。
例えば「コンセント」という日本語の単語は(ドイツ語では「Steckdose(シュテックドーゼ)」と言います)、英語では「outlet」や「socket」が正しい表現です。このように、外来語が日本語独自の意味に変化していることがあり、英語ネイティブでさえ混乱することがあります。
さらにカタカナはひらがなや漢字に比べて使われる頻度が少ないため、どのタイミングで使えばいいのか分かりにくいという問題もあります。これは日本語を学ぶ外国人にとってさらなるハードルとなります。
面白いことに私達日本人は逆にカタカナに慣れすぎているため、日本人が外国語を学ぶ際に発音や単語の認識が難しくなることもあります。例えば、英語の単語が日本語のカタカナ発音になってしまい、本来の英語の発音と異なるため通じにくくなることがあります。
2-2. 発音とアクセント
ドイツ語の発音は中国語やロシア語、ベトナム語などと比べると簡単ですが、日本語と比べると難しいと感じます。
特に日本語には存在しない「ch」や「r」の発音は日本人にとって大きな壁です。
私自身、特に苦手だと感じるのは「B」「F」「H」「L」「M」「N」「R」「T」「V」「W」のような子音や、ウムラウト(ä, ö, ü)の違いです。
日本語を母語とする人は基本的に1つの音をはっきり発音することに慣れています。私もそうです。
これを私は「日本語アクセント」と呼びますが、一度身についたアクセントを矯正するのは難しいと感じます。
その理由として、日本語は母音と子音の数が少ないため、ドイツ語や英語と比べると子音のバリエーションがかなり限られているからです。
子音が少ない言語の母国語話者にとって、子音が多い言語の発音を習得するのは大変(例:日本語→英語)ですが、逆に子音が多い言語の母国語話者にとっては、子音が少ない言語の発音は簡単(例:英語→日本語)に感じられることが多いようです。
また、ドイツ語のアクセント(イントネーション)にも慣れるのにも時間がかかります。
さらに日本人がドイツ語の発音を学ぶ際、最初の壁となるのが「カタカナ読み」です。日本で販売されているドイツ語の教材には、発音がカタカナで表記されていることがあります。しかし、これは必ずしも正しい発音を反映しているわけではありません。
例えばドイツ語の「lernen(学ぶ)」という単語は、日本の教材では「レルネン」と表記されることが稀にありますが、実際の発音は「レアネン」に近いです。
また日本人にとってウムラウトの発音は難しく、多くの人が「Übung(練習)」をウムラウトがうまく発音できないために「ユーブング(Yūbung)」と発音してしまいます。
似たような問題はブランド名にもあります。例えばドイツのメーカー「Kärcher」は、日本では「ケルヒャー」として知られていますが、ドイツ語では「ケアヒァー」に近いです。
そのため、学習初期の段階で正しい発音を身につけることが重要だと思います。一度、日本語アクセントが染み付いてしまうと、私のように矯正するのが難しくなります。
もう一つドイツ語で気になったのが「s」や「sch」の音が多いことです。例えば、「Straße(通り)」「schlecht(悪い)」「bestimmt(確かに)」などです。
以前、ドイツ語を知らない日本人の友人が私にこう言ったことがあります。
ドイツ語ってなんか常に『シュッシュッ』って言ってません?
つまり、ドイツ語には「sch もしくは s」の音が多く含まれているように聞こえる、ということです。
今ではその意味がよく分かりますし、私自身も「s」や「sch」の発音を意識して改善しようと努力しています。
この点については、次の日本語の話の中で深く掘り下げたいと思います。
日本語の発音は基本的に書かれている通りに発音すればいいので比較的簡単に感じられるかもしれません。しかしアクセントの違いによって意味が変わることがあるため、実際には難しい部分もあります。
例えば「はし(橋)」と「はし(箸)」では、イントネーションが違います。
- 橋(は↓し↑)
- 箸(は↑し↓)
他にも、「たこ(タコ:🐙)」と「たこ(凧:🪁)」、「くも(雲☁️)」と「くも(蜘蛛🕷️)」、「あめ(雨☔)」と「あめ(飴🍬)」など、アクセントによって意味が変わる単語がたくさんあります。
単音の発音自体は簡単でも、正しいイントネーションを身につけるのは外国人にとってかなり難しいようです。日本に10年以上住んでいて、日本語がペラペラな人でもアクセントや言葉の使い方で「ネイティブではない」とすぐに分かることがあります。
また、ドイツ語を母語とする人が特に苦戦する日本語の発音もあります。例えば「らりるれろ」と「さしすせそ」の音で、ドイツ人の夫が話す日本語から気付きました。
特に「ら(ra)」行の音は、日本語では「R」と「L」の中間のような発音になります。日本語のら行の発音が難しい場合は「L」に寄せて発音するのも一つの方法ですよね。
また「し(shi)」の音も日本語では優しく発音しますが、ドイツ語ネイティブの人はこれを強く発音する傾向があります。
面白いことに、私自身もドイツ語の発音で同じようなミスをしていることに気づきました。私の「s」や「sch」の音が弱くなってしまい、それが日本語アクセントをより強調してしまうのです。これは私のドイツ人の夫が日本語を話すときに「らりるれろ」の発音が難しかったり、「し」の音がどうしても強くなってしまうのと、逆なだけで似たような現象ですね。
さらに、私は「B」と「W」、「F」と「H」、「R」と「L」、「M」と「N」の違いをもっと意識しなければならないと感じています。「V」の発音も未だに難しいです。
特に「psy」の発音が苦手で、「psychisch(精神的な)」や「physisch(物理的な)」の発音が難しいです。
また、これはドイツ語を母語とする人に関することですが、ドイツ語を母語とする日本語学習者がよく間違える日本語の発音の一つに「yo」の音があります。例えば、
- 「Kyoto」は「キョウト(京都)」ですが、「キヨウト」と発音されることが多い。
- 「Tokyo」は「トウキョウ(東京)」ですが、「トーキヨ」と発音されることがある。
- 「Ryokan」は「リョカン」ですが、「リヨカン」と間違えられることがある。
また、長音の発音もよく間違えられます。例えば、
- 「Osaka」は「オオサカ」ですが、「オーザーカ」と発音されることがある。
- 「Okinawa」は「オキナワ」ですが、「オキナーワ」と間違えることがある。
このような間違いは、ドイツ語に長母音の概念が少ないことが影響しているのかもしれません。
2-3. 文法
ドイツ語の文法は複雑で、学習者にとって大きな壁になることが多いです。特に難しいのは格変化や「der」「die」「das」のような冠詞、そして一見すると論理的ではない文法上の名詞の性です。また、前置詞や再帰代名詞を使う動詞も個人的にかなり難しいと感じます。
私の考えでは、大人になってからドイツ語を学ぶ人にとって、文法は最初の大きなハードルの一つです。それでも言語を学ぶ上で文法は欠かせない基礎です。文法をしっかり理解すればそれを土台にして柔軟に文章を作れるようになり、より的確に表現できるようになります。ドイツ語の文法は確かに難しいですが、一度理解するとほぼ明確なルールがあるので私は結構好きです。
ちなみに、私が独学でドイツ語を勉強していた時によく使っていた教材がこれです。
文法を重点的に学びながら、同時に語彙も少しずつ増やしていきました。
特にこの本は2回も繰り返して勉強しました。本当におすすめです!ドイツ語の本を読むのもおすすめです!本を読むことで語彙が増え、リスニング力も自然と向上しますよ。
日本語の文法はドイツ語に比べるとシンプルですが、語順が全く違います。
例えば、日本語では動詞がほぼ常に文の最後に来るので、ドイツ語を母語とする人にとっては慣れるまで大変だと思います。私自身は日本語を母語として話しているので、どのように文法を覚えたのかは正直あまり記憶にありませんが、ドイツ語話者にとってはかなり特殊な文法に感じるかもしれませんね。
面白いことに、日本語を母語とする人でも、注意が散漫になったり疲れていたりすると、文法の間違いをすることがあります。
特に「は(ha/wa)」と「が(ga)」の使い分けは日本語話者でも間違えることがあります。これらはドイツ語でいう1格に近い役割を持っていますが、ニュアンスの違いがあり、意識せずに使うと間違えやすいです。
母語話者同士なら多少の文法ミスがあっても問題なく伝わりますが、文法が乱れると誤解を招くこともあります。そのためどんな言語でも正しい文法を意識することは、明確で正確なコミュニケーションのために大切だと思います。
2-4. 慣用表現と自然な言い回し
ドイツ語には「Tomaten auf den Augen haben(直訳: 目にトマトがのっている ➡ 本来の意味: 節穴である)」のように、たくさんの慣用表現があります。
こうした言い回しは、文化的な背景や比喩的な意味を持っているため日本語にはない感覚で、私たち日本人には理解しにくいことが多いです。
逆に、日本語にもドイツ語話者にとっては難しい慣用表現がたくさんあります。これらを正しく理解するには、その言葉が生まれた文化的な背景を知ることが大切です。
外国語で自然な表現や口語表現を身につけるのはとても難しいことです。
ある程度のレベルに達すると単に文法的に正しい文章を作るだけでなく、自然な言い回しを意識することが重要になってきます。でも、それがなかなか簡単にはできません。
多くの人は大人になってから教科書やアプリ、語学学校などを通じて外国語を学びます。
しかし、実際にその言語らしい表現を身につけるためには、ネイティブと会話をしたり、現地の生活に触れたりすることが不可欠です。これは時間と根気が必要で、何よりも継続的な練習が重要になります。
おすすめの方法の一つは、その言語で日記を書くことです。
これにより文法や語彙を練習するだけでなく、自分の言いたいことを自然に表現する訓練にもなります。
また、母語で書いた文章を外国語に訳してみるのも良い方法です。このプロセスを通じて、ネイティブがよく使う表現や自然な言い回しに気づくことができます。
とはいえ、自然な表現を習得するには時間がかかります。
すぐにネイティブのような言葉のニュアンスを身につけるのは難しいですが、続けていれば少しずつ上達していくはずです。
私もそう信じて、日々頑張っています。
2-5. 正反対の言語体系
ドイツ語はゲルマン語に属するのに対し、日本語は孤立した言語とされています。つまり、この二つの言語は共通のルーツを持たず、特に文の構造が大きく異なっています。
もう一つの大きな違いは、コミュニケーションのスタイルです。
ドイツ語は「ローコンテクスト言語」、日本語は「ハイコンテクスト言語」に分類されます。
ローコンテクスト言語(ドイツ語)
- コミュニケーションは非常に直接的で明確
- 重要なことはすべて言葉でハッキリと伝えられる
- 聞き手は文脈や暗示に頼る必要がない
ハイコンテクスト言語(日本語)
- メッセージを間接的に伝えることが重視
- 情報は必ずしも直接的に表現されない
- 聞き手側が空気を読んで理解したりするなど非言語的なサインによって補われたりする
日本語のようなハイコンテクスト言語では、話し手と聞き手が同じ文脈を共有していることが前提となっており、そこから意味をくみ取ることが求められます。
これは、日本文化における共通の価値観や、相手との深い相互理解が大きな役割を果たすからです。
例えば、ローコンテクストのドイツ語では、
「Ich habe keine Zeit.(時間がない)」
➡ 本当に時間がない、というストレートな意味になります。
しかし、同じ文をハイコンテクストの日本語で表現すると、
「それはちょっと難しいかもしれませんね。 (Es könnte schwierig sein, das zu schaffen.)」
➡ 一見すると「できる可能性がある」ようにも聞こえますが、実際には「時間がないのでできません」という意味になります。
言語は文化を映す鏡とも言われます。
ドイツ語の直接的な表現は、効率性や明確さ、個人の意見を尊重する文化に合っています。一方、日本語の間接的な表現は、調和や礼儀、空気を読むことを重視する文化を反映しています。
こうした根本的な違いは、異文化間のコミュニケーションにおいて誤解を生むこともあります。
例えば、ドイツ語話者からすると、日本語の遠回しな表現は曖昧でわかりにくいと感じられるかもしれません。一方で、日本語話者はドイツ語のストレートな言い方を、やや強すぎる、場合によっては失礼に聞こえると感じることもあります。
しかし、このような言語や文化の違いを理解することで、相手の考え方をより深く知ることができ、より良いコミュニケーションの架け橋を築くことができます。
3. 言語学習の課題

3-1. 日本人にとってのドイツ語学習の特別な課題
日本人にとって、ドイツ語の文法や発音を習得するのは特に難しいことです。
例えば、冠詞、格変化、またはウムラウトの区別など、ドイツ語には日本語に存在しない要素が多く、これらを習得するには集中的な練習が必要です。
さらに、ドイツ語は日本語のように明確で精密に発音されるわけではないため、日本人にとっては理解するのが難しいことがよくあります。
特に「der」「die」「das」といった冠詞は、無数のルールや例外があるため、完璧に習得するのはほぼ不可能だと感じます。
3-2. ドイツ人にとっての日本語学習の特別な課題
日本語学習の最大の課題の一つは、間違いなく「漢字」を習得することです。
これらの文字の読み書きは非母語話者にとって非常に難しく、何千もの漢字があり、それぞれに複雑な構造や複数の意味があるため非常に難易度が高いです。
また、日本語には単語の間にスペースがないため、文の構造を把握したり、単語を区別したりするのが難しいという点もあります。
さらに難しい点は、敬語です。
敬語は日本では口頭でも書面でも重要な役割を果たしますが、特に口語では書き言葉と異なる表現が使われることが多く、その使い分けが大きな課題となります。
ドイツ語の冠詞と同じように、日本語の数え方も複雑です。
物、動物、人々はそれぞれ異なる助数詞で数えます。例えば「台」は車などの機械類に、「本」は長い物(鉛筆など)に、「匹」は小さな動物(犬など)に使われます。基本的なルールはあるものの、多くの数え方は個別に覚える必要があります。
日本語の話し言葉もまた簡単にマスターできるものではありません。
同じ意味を表現する方法がいくつもあり、その選び方は文脈や相手によって大きく異なります。
特に、あまりにも直接的な表現は不礼に感じられることが多いため、慎重に言葉を選ばないと誤解を招いたり、不快な思いをさせたりすることがあります。
日本語母語話者でも、正しい言葉選びには気を使い、微妙なニュアンスを理解する必要があります。
3-3. 共通の課題
でもドイツ語を学ぶにせよ日本語を学ぶにせよ、すべての学習者に共通するいくつかの課題があります。
一番大きな課題の一つは、長期間にわたって継続的に学習するために必要な忍耐力と持続力です。進展がないと感じたり、同じ間違いを繰り返したりすることで、フラストレーションを感じるのはごく普通のことです。
もう一つ重要だけどしばしば見落とされがちな課題は、文化を学ぶことです。
言語は文化と切り離せないもので、多くの表現や行動は、その文化的背景を知って初めて正しく理解できるものです。
この理解がなければ、新しい言語で本当に自然で自信を持って表現するのは難しいことがあります。
外国語を学ぶには、時間と忍耐が必要です。
その過程で、どのように学習するか、人それぞれであることを理解することが大切です。
私は、インプットとアウトプットのバランスを取ることが重要だと思っています。
また、進捗を他の人と比べるのではなく、自分自身の成長に焦点を当て、過去の自分と現在の自分を比較することが重要です。
あと言語を学び続けるためには、何より楽しむことが必要です。
まずは明確な目標を設定し、自分の興味に合った本やビデオ、ポッドキャストを活用することをお勧めします。言語を学ぶことは目標を持つだけではなく、楽しむことが大切だと思います。
そうしないと、長期的にモチベーションを維持するのが難しくなります。
私は最初は日本に関するドイツ人YouTuberの動画やライブ配信をよく見ていました。
日本についてよく知っているので内容を理解するのは簡単でした。
しかし後になって気づいたのは、私が見ていた多くの動画は男性によって作られていたことです。
そのため、無意識のうちにドイツ語の男性的な話し方を学んでしまいました。もしかすると、もっとドイツ人女性の動画を見て、バランスの取れた話し方を身につける方が良かったかもしれません。
また、YouTubeにはドイツ語コースを提供しているチャンネルがたくさんあります。
こうした動画は学習にとても役立ちます。そして、私は母語話者と直接話すことが非常に重要だと思っています。これにより言語能力や自然な表現を大きく向上させることができるからです。
でも、できるだけ多くの人と話すことが大切だと思います。なぜなら、みんな異なる表現、言い回し、語彙、アクセントを持っているからです。その方が多くのことを学べ、言語に早く慣れることができます!
とにかく外国語を本気で学びたいと思っている人にとっては、言語を使う環境を作ることや、その環境に身を置くことが重要だと思います。
例えば私は、ドイツでドイツ語を母語とする人たちと一緒に職業転換訓練を受けました。
授業はすべてドイツ語で行われ、話すスピードを遅くしたり、説明を簡単にしてくれることはありませんでした。
もしかしたら少しは「外国人ボーナス」があったかもしれませんが、それでも他の参加者と同じようにプレゼンテーションをしたり、質問に答えたりしなければなりませんでした。大変でしたが、そのおかげで多くを学び、ドイツ語力を大きく向上させることができました。
言語はその環境に身を置いて、強制的に使うようにすればより速く、より自然に学べると考えています。
大学や専門学校、仕事、あるいはその言語が使われている国での日常生活の中で、そうした経験は言語をマスターするだけでなく、実際に自然に使えるようになる助けとなります。
そして、日本語を学びたい人は、まずはひらがなとカタカナを覚え、その発音を学ぶことをお勧めします。その後、文法や語彙に集中し、「みんなの日本語」のような教科書を使って、文法を詳細に学ぶと良いでしょう。ドイツ語学習者なら私おすすめのテキストや語学学校のテキストを使用するといいと思います。
基本的な文法が身についたら、または並行して、語彙を増やしていき、日本語学習者なら漢字も学びましょう。
日本語の場合は漢字、ドイツ語では「der・die・das」のような名詞の格など、たくさん覚えることがあるので時間と忍耐が必要です。
その中で最も効果的な方法は、漢字は繰り返し書くこと、ドイツ語はくり返し使うことです。
私たち日本人も漢字を学校で習う際、繰り返し書いて覚えました。漢字や語彙を定期的に練習し、インプットとアウトプットを組み合わせることが重要でしたね。ドイツ語も似ていると思います。
また、タンデムパートナー(言語交換するパートナー)はとても役立ちます。タンデムパートナーとの会話を通じて、積極的に言語を使うことができます。
また、日本語学習者ならJLPT(日本語能力試験)、ドイツ語学習ならゲーテやTelc、TestDaFなどの言語テストに参加することで、自分の進捗を確認し、モチベーションを維持するのにも役立ちます。
ただし、人それぞれ自分に合った学習方法があるので、自分にとって一番効果的な方法を見つけ、諦めずに言語学習を続けていくことが大切です!
4. どちらの言語が難しい?

ドイツ語と日本語のどちらが難しいかという質問は、一概に答えることはできません。なぜなら、それは個々の母国語や背景によって大きく異なるからです。
英語を話す人々にとってドイツ語は比較的学びやすい言語であることが多いです。両言語は多くの共通点を持っているためですね。
逆に中国語を話す人々にとっては、日本語の方が学びやすいかもしれません。なぜなら両言語で漢字が使われているからです。
つまり、言語の難易度は母語と新しい言語の距離によって変わってきます。
私にとっては、もちろんドイツ語の方が難しいです。
何年も学んでいますが、話す前にしばしば考えなければならず、日本語のようにドイツ語で正確に表現するのが難しいとよく感じます。
ドイツ語で話すスピードや読書スピードは明らかに遅く、YouTubeの動画でさえ原稿が必要です。ドイツ語の原稿を書く際、頻繁に辞書を引かなければならず、情報動画を撮影する際は特に間違って読むと何度も撮り直しをしなければならないことがよくあります。
こうしたプロセスは時間がかかり、
これが日本語だったらどれだけ楽なんだろう!
と思うこともよくあります。
また、ドイツの日常生活でも

私はどれだけフラストレーションを感じたことがあるのだろうか!
と考えることもあります。
でも、日本語も決して簡単ではありません。
私たち母語話者ですら、長い間漢字を使わないと忘れてしまうことがあります。
パソコンやスマートフォンを頻繁に使うことで私達は実際に手書きで書く機会が減り、その結果、漢字は読めても正しく書けないことが増えています。
複数の言語を学ぶことで、母国語を完全に保つことも難しくなります。時々、自分がどれかの言語を本当に流暢に話せるようになるのだろうか?と考えてしまうことがあります。
しかし、もしどうしてもどちらの言語が難しいかを決めなければならないとしたら…?
日本語は読むことや書くことが難しく、ドイツ語は話すことや聞いて理解すること(聴解)が難しいです。
もちろん母国語が異なる人々にとっては、全く異なる経験があるでしょう。
でもまぁ結局、どんな言語でも大切なのは、諦めないことです。
私はこれからもドイツ語を上達させるために最善を尽くしますし、皆さんも自分の言語目標に向かってモチベーションを保ち、支え合って進んでいけたらと思います。
5. 最後に
以上、私のドイツ語学習経験から皆さんに共有したいことでした。
実は私がYouTubeをドイツ語で運営しているのも、ドイツ語を勉強するためであったりもします。
YouTubeの原稿はすべて私一人で作成していますが、最終的に原稿に書いたドイツ語をドイツ人の夫に誤字がないかチェックをしてもらっています。
そのため間違いは比較的少ないかな?とは思うので、よければドイツ語学習にも活用してもらえたらと思います。
恐らくこの記事を見て下さっている方はドイツ語学習者だと思います。
私も同じくドイツ語学習者の一人ですので、ドイツ語の発音や文法、語彙など間違うこともあります。でも母国語の日本語でもたまに文法や言葉選びを間違えたりってしますよね。
ドイツ語は私達日本人にとって第二言語というより、第三言語以下です。
間違えても、学習時間に長い時間がかかっても当たり前だと私は思っています。
何より重要なのは、どれくらいのドイツ語レベルになりたいのか?なんのためにドイツ語が必要なのか?継続して勉強できるのか?のような根本的な目的や状況だったりもします。
まずはドイツ語を少し勉強し始めてみて判断するというのもありだと思います。
ただ、自分の明確な目的がなく、誰かに強制されて学習するのでは習得する時間もやる気も大きく異なると思います。
ここまで読んでくださった皆さんですからきっとやる気は高いはずですが、それが継続して今後も続くことを願います。
……一度ドイツ語学習を中断した私が言うのはなんですが。笑
この記事が少しでもお役に立ったのであれば嬉しいです。
これからもドイツ語やドイツ生活、国際結婚などなど様々な内容の記事を書いていきたいと思います。
よければブックマークをしていただき、X(旧ツイッター)やYouTubeの登録もお願いします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
それではまた、次の記事で!Danke schön!